最終日はスタンフォード大学でのキャンパスツアーと現役大学院生の工藤氏による講義です。まずはスタンフォード大学の広大な敷地を工藤氏の案内のもと見学して回りました。キャンパス内のLabにはYahooやGoogleの初期のサーバーが展示されていて、特に理系志望の生徒たちは大興奮!さらにYahooのサーバーをつくった2人の研究者は相撲が好きでサーバーの名前に「konishiki」「akebono」の名前が付けられていたと工藤氏の解説が入ると一同驚きの声を上げていました。研究の 世界に見える人間らしい部分に興味を持った生徒も多かったようです。
ツアー後の講義では、帰国子女である工藤氏から見た日本の話や細胞の研究との出会い、科学の本場がアメリカであること、スタンフォード大学が横のコミュニティに非常に強いことなど、生徒の今後の進路選択にとって非常に刺激的な内容ばかりでした。講義を聞いた後、将来の自分の姿を想像した質問がたくさん上がりました。学費のこと、アメリカの大学を受験すること、日本とアメリカの教育環境の違い、工藤氏の今後の夢、様々な質問を通して、生徒たちはそれぞれの将来像を現実的にデザインする貴重な機会となったようです。工藤氏が講義の中で科学は人との関係がとても大切だと強くおっしゃていたのは生徒たちにとって意外なことだったと思います。
午後からはサンフランシスコの名所ゴールデンゲートブリッジを見学しました。霧が多いサンフランシスコの街ではこの橋が霧で見えないことも多いですが、運良く霧が晴れ、インターナショナルオレンジと呼ばれる特徴的な色と美しい曲線をもった吊り橋が霧の間から現れました。この橋が造られたのは世界恐慌の時代で、当時世界最長のスパンを持ち、日本の瀬戸大橋と同様に難工事の末に完成した吊り橋です。その美しい橋を背景に記念撮影をして、次はサンフランシスコの北部に位置するフィッシャーマンズワーフにあるピア39へ向かいました。ここは博物館や水族館、飲食店が並ぶエリアで、生徒たちは名物のクラムチャウダーを堪能し、最後のショッピングを楽しんでいました。
いよいよサンフランシスコ空港から帰国の時間になりました。心配された台風の影響ですが、私たちの 便は予定どおり韓国・仁川に向けて出発し、無事に関西国際空港に到着することができました。
今回のグローバルリーダー研修で生徒たちはアメリカで活躍してる様々な人たちと出会いました。この出会いが生徒たちの価値観を揺さぶり、これまでになかった交流を生み、ひと回りもふた回りも成長を遂げたことは間違いないです。今後、この研修で得た経験をさらに発展し、それぞれの道で活躍していくことを切に願います。