2019年7月21日(日)〜28日(日)の8日間にかけてアメリカグローバルリーダー研修を実施しました。7月28日(日)午前10時ごろ、無事解散しました。
7 / 26 (金)
アメリカでの最後の日となりました。
朝食後、お世話になったSt. Mary'sに別れを告げ、UCB(University of California Barclay, こちらでCalと呼んでいます)を訪れました。
サンフランシスコ市内にあるこの大学に到着し、まず、大学生2人の案内で校内を見学しました。キャンパスは緑がいっぱいで美しく、図書館が26もあるそうです。その後、大学の説明を担当者から伺いましたが、早口の英語で語られていたのに質問タイムになると、突然、関西弁に!生徒たちの中には、大学や大学院での留学を考えている人もいて、多くの質問が出ました。キャンバスでボックス・ランチをいただき、買い物タイムをとりました。
大学の後は、ゴールデン・ゲート・ブリッジを訪れましたが、観光客でいっぱいでした。最後の訪問地はピア39で、ここでは短い自由行動時間をとり、空港に行くまでの短時間に夕食も各自で済ませました。
あと二時間足らずで飛行機はサンフランシスコを発ち、仁川空港を経由して日本に帰ります。朝から夜までハードな毎日でしたが、生徒たちの意識は大きく変わったように思われます。英語力を伸ばすだけでなく、自分に自信を持ち、ポジティブな考え方をするように今の気持ちを忘れずにこの経験を今後に活かしていってくれることを心から願っています。
7 / 25 (木)
今日はSt. Mary'sでの最後の日です。
朝食後、朝のレッスンではまず、昨日の経験を振り返りました。
次に二日目に書いた、この研修での自分の目標について、達成できているかどうかを話し合いました。さらに、自分にとって大切なものを一枚の紙に列挙していく作業を行いました。カラーペンを使って、より大切なものを大きく目立つように書いた紙を、選択に迷ったときに使えるように、生徒たちは持ち帰ります。安易な道を選びそうになったときに、これをみて研修を思い出し、本当に進みたい道を選んでくれたらと思います。
昼食後、いよいよ最後のスピーチです。生徒たちは前の夜、遅くまで準備をし、今日もグループリーダーの助言を受けながら練習していました。英語で3~5分のスピーチをするのは、高校生にとってけっして易しいものではありません。それでも、この研修で得たものについて語る生徒たちは、堂々としていて内容も素晴らしいもので、感動で思わず涙がこぼれてしまうほどでした。
夕食後は、スピーチが終わってリラックスした雰囲気の中でJeopardyというクイズをしました。4つのジャンルから$で表された難易度の異なるものを選び、答えられたら$を獲得します。最後に最も稼いだチームが勝ちです。「アメリカで最も人気のあるスポーツは?」やこれまでの講義やレッスンの中からのクイズに、生徒たちは大いに盛り上がりました。
引き続いて修了式。全員にコースの修了証が渡されました。その後、スピーチの最優秀賞としてマグカップが、進歩が著しかった二人にはリーダーたちのサイン入りTシャツがプレゼントされました。
最初はなかなか自分から発言できなかった生徒たちが、最後には立派なスピーチができるようになったのは、彼ら自身の努力はもちろん、それをサポートしてくださったすべての方のおかげだと思います。さらにサプライズとして、研修中に誕生日を迎えた二人には、バースデーケーキもプレゼントされました。終了後もグループリーダーとの別れを惜しんで、皆、なかなか教室を離れようとしませんでした。明日はSt. Mary'sを離れ、アメリカ最後の一日を過ごします。
7 / 24 (水)
本日は一日St. Mary'sでの活動です。
今日から食事は一緒に行くのではなく、好きなタイミングでカフェテリアで食べることに。様々なグループがここに来ているので、彼らと英語で話しかけることが課題です。早速、積極的に話している生徒もいました。
今日は、昨日の経験をグループリーダーに伝えることから始まりました。その後、日本で予め与えられていた課題に取り組みました。「マイナス思考をプラス思考に変えるには」というテーマで、各グループがポスターを作り、プレゼンテーションを行いましたが、限られた時間で協力して完成させていたのに感心しました。
昼食後、在サンフランシスコ日本国総領事館の草清理絵さんを、ゲスト・スピーカーに迎えました。日本で生まれ、ドイツ、フランス、アメリカ、中国で子供時代を過ごし、上智大学から早稲田大学院を経て、社会人となった草清さんは完璧なバイリンガルで、お話も面白く、最初から生徒たちを惹きつけていました。
生徒たちにも自己紹介や彼らの将来の夢を語らせながらの楽しい講義で、皆、時間が経つのを忘れるほどでした。生徒たちは手を挙げて積極的に発言したばかりでなく、内容も成長を感じさせるもので、こちらが驚くほどでした。領事館では、日本文化を紹介したり、日本への留学を促したりの活動に加え、JETプログラムで日本に英語教師を送る仕事をされているとのことでした。質問タイムには、多くの質問がでましたが、真剣に自分の将来を考え始めたことを感じさせるものも少なくありませんでした。
昨日Stanford大学でお話しいただいた谷川さんは「自分の芯になるものをみつけることが大切」と話されていたのですが、草清さんも「芯」を「柱」と置き換えたら、まったく同じことを仰り、生徒たちの心に刻まれたと思います。講義終了後も生徒たちは残って草清さんと話し、なかなか帰ろうとしなかったほどでした。
夕食後、午後の講義を振り返ったあと、明日の最終スピーチに向けて、そのヒントとなる活動をグループリーダーの助けを借りながら行いました。グループリーダーたちは、生徒たちを励ましたり、助けたり、彼らの学習をよくサポートしてくださっています。成長著しい彼らの最終スピーチが楽しみです。
以下、生徒による日記です。(原文は英語ですがここでは日本語で表示しております。)
他の人達と意見交換するのは、とてもおもしろい。同じことについて聞いていても、違うことのように感じる。朝のレッスンで"fixed mindset" (凝り固まった心の持ち方)とは、例えば「あなたは賢い、と人から言われたい」と思ったり、「友達が成功したら、とても不安になる」というようなものだと聞いた。自分に当てはまると思う。こんな心の持ち方を簡単に今すぐ変える方法があると聞いて、恥ずかしくなった。
午後の草清さんのお話には感銘を受けた。彼女も私も将来国際連合で働きたいという目標がある。もちろん彼女の方がずっと先を行っているのだが。「行動しなかったことであとになって後悔したくない」という彼女の言葉を聞いて、成功しようが失敗しようが、何でもやってみていいと感じられた。人生では結果は大きな意味を持つものではなく、過程の方がずっと大切だという気持ちを、これからもずっと持ち続けたい。
7 / 23 (火)
疲れはあるものの、刺激的な経験を味わい続けております。
今日は生徒たちが最も楽しみにしていたシリコンバレー&Stanford大学訪問の日です。
まず、シリコンバレーの楽天を訪問、ここで働いているTさんとYさんが私たちを迎えてくださいました。まず、社内を一巡りしましたが、自由な雰囲気があふれており、将来ここで働きたいと思った生徒もいるでしょう。社員用のカフェテリアはお洒落な雰囲気で、社員が無料で利用できるそうです。ここがアメリカの本社で、約600人の社員、うち40人の日本人が働いています。社長室、といってもオープンな空間ですが、も見せていただきました。そのあと、お二人の自己紹介、会社紹介があり、質問タイムでは多くの生徒が質問し、最後は制限しなければならない程でした。楽天グッズもいただいて、次の訪問地へ。
Stanford大学は想像を遙かに越える大きさで、大急ぎで大学のshopで買い物後、二人の学生の案内でキャンパス・ツアー。美しい教会や緑いっぱいのキャンパスを巡りながら、生徒たちはいろいろ質問していました。
教室の一つで谷川洋介さんのお話を伺いました。東大を出てStanfordの大学院で人類遺伝学を研究されている谷川さんは、ご自分の経歴などを留学を考えている人へのアドバイスを交えながら、英語と日本語の両方で話してくださいました。
そして最後に高校生へのメッセージとして、1.いろいろな経験をする、2.熱中できることをみつける、3.時間の使い方の練習をする、の三つを強調されました。生徒たちの質問にも答えながら、生徒たちにエールを送ってくださったように聞こえました。
最後にIntelを訪れて、博物館を見学し、shopで買い物をして今日の訪問は終了しましたが、この訪問で経験したことや伺ったお話は生徒たちに何らかの変化を与えたと感じています。そんな刺激的な一日でした。
以下生徒による日記です。(原文は英語ですがここでは日本語で表示しております。)
すばらしく、忘れられない一日だった。視野が広がったと感じた。ツアーの間中、ずっと興奮していた。
シリコンバレーの楽天では、ワーク・スタイルが先進的で開かれていると感じた。ここで働いている人たちは、互いに相手を尊重している。この雰囲気があるので、彼らは意欲や創造性を持ち続けられると思う。話をしてくれた楽天社員の二人の日本人は、とても魅力的な方々だった。彼らからはたくさんのことを学んだ。その中で最も印象に残ったのは、「勝者は幸運によってではなく、努力によって勝ち得たのだ。」という言葉だ。また、楽天Tシャツをいただいたが、これは今までで一番ステキなバースデー・プレゼントだ。
Stanford大学では、将来についてたくさんのヒントをもらった。大学を卒業した後、海外で学びたいと心から思う。アメリカの大学が多くの魅力的な面を持っていることがわかった。目標を達成するため、努力したい。
7 / 22 (月)
現地での2日目の朝。まだ時差ボケは抜けきっていない様子です。
朝7時の朝食後、研修がスタートしました。4グループにわかれて先生が出す様々な課題に取り組みました。それぞれにグループリーダーがつき、皆で話し合いながらグループの意見をまとめる作業の中で、生徒たちのスピーチ力が伸ばされていくようでした。
その後、St. Mary's Collegeのキャンパスを案内していただきましたが、ノーマル・スピードで話されたので生徒たちは聞き取るのに必死で、質問する余裕はほとんどありませんでした。それでも少しずつ、自然な速度の英語に慣れる良い訓練になったと思います。
旺盛な食欲をみせてくれた昼食後の短いレッスンの後は、グループリーダー(時には教員も!)も一緒に外にでて、体を使ったゲーム。活動を通じてリーダーや仲間との親しみが、さらに増したようです。
早めの夕食後は、再び教室での活動。St. Mary''s にいる日は毎日8時まで研修がありますが、生徒たちは楽しみながら一生懸命取り組んでいます。
以下生徒による感想です。
授業でとりあげられた"Divergent thinking" (多方向性を持つ考え方)と"Convergent thinking" (一方向に集中した考え方)について、わかり始めた。これを意識することは、ものごとを考えるのに役立つと思う。昨日より積極的になろうとした。
グループリーダーたちとスターバックスで話して、とても楽しかった。私たちは自分の専門科目について話をした。私が、人類と宇宙工学の関係について学びたいというと、日本ではほとんどわかってもらえない。けれども、アメリカのグループリーダーたちはわかってくれた。アメリカでは人文科学や社会科学が日本よりよく学ばれているのだと思う。
今日、私が一番興味深かったのは、これだった。これまで私は型にはまった考え方をしてきたが、より創造的で柔軟な考え方ができるようになりたい。
大学のチャペルにも行った。とても美しく、聖歌を唱いたくなった。ここに、この国に来ることができて本当に幸せだ。日本人ともアメリカ人とも、もっと自然に話せるようになってきた。質問するには、いろんなことを知っていることが大切だとわかった。今、本当に楽しい!この研修中、もっといろいろ経験していきたい!
7 / 21 (日)
14:30に関西国際空港に集合。
韓国の仁川空港を経由してサンフランシスコへ。
日付変更線を越え、現地時刻7月21日(日)16時ごろにサンフランシスコ国際空港に到着。バスにて研修目的地であるSt. Mary's Collegeへ向かいました。
付添教員より
16時間の時差があるので、ものすごく長い一日がようやく終わろうとしています。
生徒たちはさすがに疲れているようですが、大きく体調を崩すことなく、大学寮に入り、カフェテリアでのビュッフェ式夕食もしっかり食べていました。
出迎えてくださったコーディネーターの方々も大変親切で、生徒たちもすぐに親しめそうです。
聞き取りはかなりよくできているけど、あまり話せないという状態から、この研修中にどれだけ進化できるか楽しみです。
生徒の日記より
アメリカでやってみたいことを書きます。
まず、失敗を恐れないこと。そう意識していないと英語で人と話せません。自分を向上させるように頑張ります。
次に日本で調べてきた言い回しを使うこと。それらを使って積極的に自分の意見を述べ、質問もしたいです。
この機会を生かして、できるだけいろいろな経験をしようと思います。両親もそれを期待していますが、彼らのためだけでなく、自分自身のために。
アメリカでやってみたいことは、たくさんあります。St. Mary'sでの明日からの活動が楽しみです。