大手前高校では、国際交流の一環として「英国交流」を行っています。イギリスへの生徒派遣と、イギリスからの生徒受け入れを隔年で行っており、今年度は「イギリスへの生徒派遣」の年です。イギリスでの生徒の活動の様子を、生徒自身が書いた記事を通して、伝えたいと思います。
【英国交流1日目】by MG
合格通知をもらってからは怒涛の日々だった。日本時間の7月7日の20時45分に空港に集合して23時45分に飛行機に乗った。初めてのエミレーツ航空は思いのほか大きくて、改めてこの研修の始まりを実感する。10時間弱のフライトののち、ドバイ空港に到着。友達と自由時間を過ごした後、今度はバーミンガム空港を目指して飛行機に乗った。機内では睡眠、食事、映画とそれぞれ自由に快適な時間をすごした。そして約8時間のフライトを経て私達はバーミンガム空港へ到着。入国審査では全て英語でコミュニケーションを取ったが、手探りの英語を駆使してなんとか乗り切ることができた。
そして、私達はバーミンガム空港から宿泊先のホテルまで3時間半ほど車に揺られながら移動した。山道の運転はダイナミック。目を開けると、そこには自然に溢れた風景が広がっていて、疲れた心も体も癒された。少し肌寒くはあったが過ごしやすい気候だ。こうして大きな期待と少しの不安を抱えながら1日にも及ぶ長い長い旅が幕を閉じた。
【英国交流2日目】by KS
ウェールズに来て2日目。朝7時に起き、8時半頃に私達のホストスチューデントの通うペングライス校に到着し、初めてホストスチューデントと会いました。3週間ほど前からSNSを通じて交流を深めていましたが、実際に会ったことはなかったのでとても嬉しかったです。ホストスチューデントが授業を受けている間はペングライス校の見学をしました。学校の造りが複雑で色々な場所に教室があったので、冒険のようでした。お昼はホストスチューデントと食べ、午後はアベリストウィス大学を見学しました。VRメガネを使ってVRの世界を体験したり、宇宙探査機の試作品を見せていただいたり、貴重な経験をしました。その後はホストスチューデントと自由時間を過ごせたので、夕食の時間まで街中を歩いてカフェに行ったり海を見たりしました。映画で見るような街並みが広がっていてテンションが上がりました。夕食はホストスチューデント宅でいただきましたが、みんなフレンドリーで話すのがとても楽しかったです。家の外でアイスを販売するトラックが走っていたり夜9時なのに外が明るかったり、日本と違う点がたくさんあり、おもしろいと思いました。明日からのホストスチューデントと過ごす日々も楽しみです。
【3日目】by MT
今日は6:30に起床し、昨日と同様忙しない朝を迎えた。
午前中は市内ツアーあり、学校から30分ほど歩いた場所にあるメインストリートの店にいくつか訪れた。その後近くにある海に行き、あまりの寒さと風の強さに驚いたが、みんなで写真を撮って暖かい時間を過ごした。
海岸沿いを歩いて、有名な城跡を訪れた。変わらずとても寒かったが、絶景と歴史ある建物にみんな興味津々だった。たくさん写真を撮って、城跡の上を歩いて満喫した。
海岸沿いはとても寒かったが、ホストスチューデントが、ホットチョコレート(ドリンク)を買ってくれた。中にはアイスクリームを食べている人もいたので、驚きを隠せなかった。
昼食は学食へ行って、バーガーを食べた。その時、ケチャップの発音が、catch up に聞こえて、みんなで談笑し楽しい時間を過ごした。
午後はミュージックの授業に参加した。大手前からは、校歌,空も飛べるはず を歌い、bring bang bang born のダンスを披露した。ペングライスの生徒も一緒も一緒に踊って、明るい生徒たちととても明るい時間を過ごすことができた。そして、ペングライスの生徒たちが歌を披露してくれて、あまりの上手さにとても驚いた。その後ハープをみんなで弾いた。きらきら星 を演奏し、音色の綺麗さに心を奪われていた。つぎに、自由に楽器を回らせてもらえた。ドラムやベース、ピアノなど、みんなで一緒に体験した。
18:00からのカヤックは、とても寒く、不安の中でのスタートだったが、実際にカヤックに乗ると、楽しくて笑顔が絶えなかった。ズボンに水がかなりかかったり、酔ってしまう子たちもいたが、幸い、誰も転覆しなかった。また、ペングライスの人たちが湖を泳いでいて、寒くないの?!とみんなで談笑した。
dinnerはバーベキューをして、みんなでホットドッグを食べた。しばらく雨が続いていたが、太陽が出てきて、帰りのドライブは絶景を見ることができた。
予定が盛りだくさんの1日で、みんな体力が限界に近かったが、楽しさが勝っていて、ウェールズの良さをみんなより知れた1日だった。明日はウェールズに来てから初めての晴れ!全力で楽しんでたくさん学ぼうと思う。
【4日目】by KU
英国派遣でAberystwythに着いて4日目。今までと同じく忙しい1日だった。
9時過ぎからはホストスチューデントと一緒に授業に参加した。僕はMathsとWelshの授業を受けたが、授業のシステムが日本のものとかなり異なるものだった。Mathsのレッスンでは、全員分のパソコンが置かれてあり、各自が課題に取り組むというシステムだった。僕と友達は好きなものをやってもいいと言われたので、初歩的な確率から、日本では高3が取り組む逆関数まで、さまざまなものに取り組んだ。Welshのクラスでは、Welshを練習する数人のイギリス人についてのBBCのフィルムを見た。
そのあとは National Library of Walesを訪れ、そこで働いている人でさえ見ることができないような古い蔵書を見学させてもらった。この図書館は6階建てで、一階につき100万冊も本があるのに加えて、毎週3000冊の新しい本や新聞を受け入れているという。本の保存のため常に寒く、湿度が低く、光の当たらない状態を維持しているらしい。解散すると、ホストスチューデントと過ごす時間が3時間程あった。僕は、町の北にある丘のてっぺんまで連れて行ってもらい、絶景を眺めた。
夜7時くらいから、フェンシングを体験した。初めての体験だったが、インストラクターの方がとても優しく指導してくださったので、楽しく試合をすることができた。
今日もここには書ききれないほど多くの体験をした。明日が終われば英国派遣も半分を切る。帰国までにもっと多くのことを学び、さらに大手前の生徒たちにも還元できるよう、精一杯頑張って過ごしたい。
【5日目】by AI
Aberystwithで過ごす5日目。
アラームの音で目が覚める。外を見ようと窓に目を向けるとホストティーチャーの猫がくつろいでいた。7:20、バスで学校へ。いつもはまばらな牛たちが今日は一ヶ所に集まっているのが車窓から見えた。ウェールズは大阪とは違ってとにかく自然がいっぱいだ。見渡す限りの緑が視界の横を高速で流れていく。もうウェールズの人たちの速い運転にも慣れて、大阪に帰ったら車の速度が遅く感じてしまいそうだ。
午前中は大手前についてのプレゼンをした。2ヶ月前からずっとみんなで準備してきたので、少し緊張したが、練習の成果もありみんな堂々と話せていて、今までで一番いいものになったと思う。現地で英語のプレゼンをできたのは本当に貴重な経験になった。ペングライスの生徒たちはみんなリアクションが大きくて、クイズの時もとても盛り上がり、プレゼンを楽しめた。そのあとはペングライス生の子供達と折り紙をした。英語で折り方を伝えるのはとても難しかった。
午後はウェールズの伝統料理であるウェルシュケーキと、グラモーガンソーセージを作った。難しいところもあったがペングライスの生徒が丁寧に教えてくれたり手伝ったりしてくれて、無事完成。ウェルシュケーキは専用の鉄板のフライパンで焼いたため、火加減が難しく少し焦がしてしまったけれど食べてみると美味しくできていて、嬉しかった。
夕方はホストスチューデントの家で一緒にゲームをしたり、歌を歌ったりした。そのあと海辺のお店にみんなで集まってフィッシュ&チップスを食べた。量がとても多くて食べ切るのが少し大変だったが、美味しかった。
毎日数えきれないほどの経験と人と出会い、本当に沢山の学びがある。全て取りこぼさないようにあと5日間充実した日々にしたい。
【6日目】by YH
英国交流が始まってから6日目。気づけば折り返し地点を過ぎていて、時間の流れが早いことを感じました。
今日はウェールズの首都、カーディフまでバスで片道3時間かけて行きました。時差ボケがまだ治らない中、いつもより早く起きるのが少し辛かったです。バスでの移動中、私はほとんど寝てしまいましたが、起きているメンバーで楽しくおしゃべりをしていたそうです。最初に訪れたのは、セント・ファガンズ国立歴史ミュージアムでした。目の前に広がる景色が全て博物館のもので入館は無料だと聞いた時はとても驚きました。自由散策が始まり、私は今日からホストスチューデントがかわり、Emilyと共に出発しました。博物館と聞いていたので展示物が並んでいるのかなと思っていたが、蓋を開けてみると様々な種類の建物が庭園内にたち、そこを見学できるというタイプでした。私たちは、教会、農場、住宅、お店などたくさんの場所を見学したが、特に農場では実際に鶏や羊、さらには牛や豚などの家畜が飼育されている様子を見て、ウェールズの伝統や生活を感じることが出来ました。その後、バスで数十分移動してカーディフ市街に到着。カーディフはアベリストゥイスと比べると、人の数やお店も多く、週末なのもあるのかとてもにぎわっていました。景色はアベリストゥイスと変わらずハリーポッターなどの映画に踏み入れたような錯覚をさせる美しい街並みでした。自由行動では、昼食にバーガーキングへ行ったり、大きなモールから小さな店までショッピングを楽しみました。相変わらず、日本でいう1階が0(ground)階で2、3階が1階、2階、、となるのには慣れません。昼食の英語で注文するのに時間がかかり、あまり長く街歩きが出来ませんでしたが、Emilyたちと交流が深められたので良かったと思います。バスに揺られて降りてみると、目の前にはウェールズミレニアムセンターという芸術施設がありました。その後は、カーディフ湾周辺のショッピング街で少し買い物を楽しんだあと、3時間バスにのってペングライス校に戻ってきました。バスの車窓から見た景色は、青空が広がっていて貴重な晴れ空を楽しむことが出来ました。イギリスについてからは午後8時を過ぎてからも明るく、一日の活動時間が長いことにはまだ慣れません。ホストティーチャーの車で家に戻ったあとは、友達が持ってきてくれていたチキンラーメンと白ご飯を食べて、久しぶりの日本食をホストティーチャーと楽しみました。
【7日目】by YK
ウェールズに来て7日目、10:30にホストスチューデントとその家族に会った。今日は丸一日ホストスチューデントと過ごした。車でそれぞれの生い立ちを話すこと一時間半、辺り一面美しい緑色に囲まれた小さな駐車場についた。およそ13:00まで、The hafodで自然を思いっきり堪能した。急な坂を何度も昇り降りし、話に夢中になりすぎて崖から落ちそうになったりと紆余曲折ありながら、いくつもの滝をみたり橋を渡った。木製で渡るたび揺れる橋は、昔旅行で行った徳島県のかずら橋を思い出させた。
Hafod walk中、どのシーンを切り取っても自然で溢れていてとても綺麗だった。またウェールズに住む人はよく来る場所だと聞いた。11km歩くと流石に疲れて、近くのレストランに行くことになった。お店で勧められたのはSunday roast。日曜日にウェールズに住む人が揃って食べる伝統料理らしい。牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉の4種類からメインの肉を選んだ。
私とホストスチューデント、そしてその家族は全員牛肉を選んだ。The hafodからの帰り道にどの肉が好きか全員で真剣に話し合うのが楽しかった。食事のあと、近くにDevil's bridgeという観光スポットがあるので寄ることになった。日本で言う都市伝説がある橋で、3つ重なって作られた橋の内、一番下の橋は悪魔が作ったと言われている橋らしい。橋の近くまで降りて見ると、足元に流れる川の水がとても速く少し怖かった。今の時点でまだ15:00までの出来事しかかけていない。今日私が日記を書くと言う話を覚えてくれていたホストスチューデントと家族が、1番良い日になるようにと沢山予定を立ててくれていた。まだまだ書き足りないが長くなりそうだからここで終わろうと思う。
あと数日で日本に帰ら無ければならないのかと時々悲しくなる。日本と沢山の違いがあるウェールズから沢山のことを学び、楽しみながら活かしていきたい。
【8日目】by MN
1限目はウェールズ語の授業がありました。生徒たちは机の上に座ったりラグビーボールを軽く投げながら授業を受けていてとても驚きました。先生はそこまで注意もしないので、日本とは違うなぁと実感しました。
2限目はyear7(11歳くらい)の授業に参加しました。生徒たちと好きなゲームや映画の話をして楽しかったです。また南極の動物たちのドキュメントを観ました。ペンギンがサメのような動物に食べられているシーンがとても印象的でした。
3限目はフランス語の授業を受けました。途中からウェールズの重要な歌であるYma o Hydを全員で歌ってとても楽しかったです!ラグビーの試合の時に歌う歌だそうです。
お昼ご飯はトマトソースのかかったパスタを食べました。チーズをたくさんかけてもらえてうれしかったです。
最後は英語の授業を受けました。柴本先輩が「なぜ大仏は座っているの?」と「僕の釣竿」という2つの紙芝居を披露していました。「僕の釣竿」はなんと自分で作った作品だそうです。生徒たちにも受けていてとても嬉しかったです!
放課後は街でお土産を買いました。お菓子だけを売っているMollie'sというお店でキャンディをたくさん買いました。お菓子も安く店内も全てがお菓子で埋め尽くされていてとてもかわいいのでぜひ寄ってみてください!その間ホストステューデントのLeoは近くのゲームショップでカードゲームのカードを仕分けるボランティア活動をしていました。大人に混ざって仕事をするLeoはすごいなぁと思いました。
その後、小さな映画館で「怪盗グルーのミニオン超変身」を英語で観ました。映画館がとてもおしゃれでかわいかったのでまた行きたいです。
映画を観終わったあとは海岸沿いのホールでウェールズの伝統的な踊りを見てみんなでダンスしました。世代も違う初めて会った人達とダンスを通して仲良くなれてとても嬉しかったです!日本でもこのような活動に参加してたくさんの人と知り合いたいなぁと思いました。
残りわずかな時間を大切にしてウェールズで交流を深めていきたいです。
【9日目】by HM
今日は朝からboat tripのためにNewquayへ向かった。昨日はあいにくの雨だったが今日は降っておらず安心した。いつもは先生やホストスチューデントの車で移動することが多いが今日はバス移動。ここの公共バスは日本の市バスと似ているがとにかくスピードが速い。
1時間程度かけて到着し、まず海辺の店で朝ご飯としてサンドウィッチを食べた。その後みんなでお揃いの貝のついたブレスレットを購入。写真をみんなで撮れたのが嬉しかった。していよいよboat Tripへ。いつもはdolphinを観察できるそうだが今日はあいにくみることができなかった。しかし乗船中波がかかってきたり高い波がたくさん来たりして海を間近で感じられたのは楽しかった。
昼食は海辺でfish&chipsを食べた。smallサイズを頼んだが私たちにとっては多く、またfishに対してchipsの量がとても多くて驚いた。
昼食後はそのままホストスチューデントの家に向かった。チェスをしたりホストスチューデントの庭で遊んだりしたあと、夜ご飯の準備をした。一緒にパスタをつくった。しかし、パスタを作る際私が塩を思いきりぶちまけてしまった。本当に申し訳ないと謝ると、「私も前やったことあるから大丈夫!気にしないで!」と励ましてくれて本当に嬉しかった。パスタは日本のグラタンのような感じでチーズを入れたオーブンで焼いた。デザートにはホストスチューデントが作ってくれたEton messというイギリスの伝統的なデザートを食べた。いちごと生クリームと砂糖が入っているスイーツで甘くて美味しかった。その後もホストスチューデントの家族とボードゲームなどをして楽しい時間を過ごした。
今日も体験したことのないたくさんの経験をした。ホストスチューデントと過ごせるのもついに残り1日。明日でお別れだと思うと本当に悲しいが一瞬一瞬を大切にして過ごしたい。
【10日目】by KS
ついに英国派遣最後の10日目
本来ならば美術館に行く予定だったが、天候の都合でsportsdayに。この10日間ほとんどと言っていいほど雨が降っていたので最後の最後に青空を見られて良かった。ペングライスのsportsdayは大手前の体育祭とは違い、出たい人は出て、出たくない人は出ないという感じでなかなかに自由である。しかしその分参加している生徒の熱量は凄まじく。見ていてかなり面白い。競技は陸上とテニスか車椅子バスケ、ラウンダーズがあり。私は100m走、車椅子バスケ、ラウンダーズに参加した。ラウンダーズについてほとんどの人が知らないと思うので、簡単な説明をする。
この競技は野球の前身となるスポーツで、ルール自体は簡単になった野球である。違うところはボールがバットに当たらなくても走塁してよく、バッティングが下手くそな私でも楽しめた。
sportsdayが終わったあとはホストスチューデントとお別れパーティーをした。ホストスチューデントたちがこの10日間の写真が載ったポスターを作ってくれた。私たちの想い出がたくさん載っていて見ているだけで10日間の情景がありありと浮かんで来る。 恐らく学校に掲示されると思うので、良かったら見てほしい。解散したあとはホストファミリーに別れの挨拶をしてから。浜へ行き、みんなで焼きマシュマロを食べた。焚き火を囲みながら食べたマシュマロは格別で、また空も晴れていて本当に綺麗だった。ずっとここに居たい、ずっとみんなと話していたい、これほどまでに家に帰りたくないと思った日はないだろう。とても短い2週間だったが、その分今まで生きてきた16年間で一番濃厚な2週間だっただろう。ホストファミリーやペングライスの先生、生徒、他にも様々な人の支えがあってこそこの英国交流を素晴らしいものにできたと思う。本当に感謝してもしきれない。来年は大手前の番だ、ペングライスのみんなにもこの英国交流と同じくらいのいや、それ以上の感動を与えられるよう頑張っていきたい。